『南游志』アルバム5〈花の窟・瀧原宮〉

「五里餘にして有馬村に抵れば、一層巖に遇ふ。髙さ數十丈。巖を循って行き、一華表を得て入れば、石遮欄有り。伊弉冊尊陵と為し、號して花窟と曰ふ。…窟、巖根に在り。巖面、髑髏皴を作す。其の巓狀、甚だ奇異にして、怒猊、吻を掀くるが如し。…萬古の遺跡、神在すが如し。拜跪して去る。」(『南游志』閏三月三日)

「野尻に到り、瀧原宮に謁す。巨杉數百株有って、森鬱天を蔽ふ。白日も為に昏し。」(同六日)

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