kobo touchの最新ファームウェア3.11.0(国内未公開)

 カナダ土産のkobo touchがいつのまにか自動アップデートされて最新の3.11.0というファームウェアになっていました。国内版楽天Koboのファームは2.6.0で止まったままですが、カナダのkobo本社ではこの古い端末にもコツコツと手を入れ続けていたようです。楽天がなぜアップデートを無視しているのか分かりませんが、面白い変化がありましたので、気がついた所を報告します。

変化1)ホーム画面はglo/auraと同様のパネルスタイルに変わります。glo/auraにはない(実機をもっていないのでたぶん)ブラウザを直接起動できるパネルがあるのは便利。ただし、Dropboxには毎回ログインを要求されます。

変化2)読書設定のページめくりのタップ位置の設定で、上下が進む戻る、真ん中が設定というパターンが選べます。片手持ちでめくる時、タップとスワイプで使うより便利かも。

変化3)ページ内リンク後の「戻る」がない! これはリンクを多用している晩霞舎本には致命的な仕様。楽天も電子書籍の制作ガイドで、トラブルが多いことを理由にページ内リンクを非推奨としていますし…。でも、ハイパーリンクは電子書籍の大きな強みの一つでは? 問題はスムーズに働かせられない、ミスを生みやすい操作体系にあるのでは? ただ、kobo端末はリンクをタップすると擬似ポップアップ的な動作をするので、注釈についてはそれで代用できます。

変化4)自作本でもkoboIDの追加なしで読書位置が残る! これは自主出版者にとって一番注目の変化でしょう。ハイライト・コメントも問題なし。やればできるじゃないという感じです。ライティングライフでkoboIDだらけの加工をするよりも、こっちのファームを適用する方がスマートではないでしょうか。ただし、ファイル名に.kepubが必要なのはそのまま。

その他の変化はこのサイトをご覧ください。楽天Koboに海外版ファームウェアを適用する方法も過去ログにあります。総評として今回のアップデートは画期的だと思います(各改良が、このバージョンで登場したものなのか、それとも少し以前のバージョンからなのかは分かりませんが)。ただし「戻る」が消えたのは頂けません。一方で「koboIDの追加なしで読書位置が残る」という改良が、今後日本版にも導入されることを願っています。

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