「南游志」詳細

熊野古道をたどる悠々たる文人の旅

斎藤拙堂[南游志]

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 『南游志』は、江戸後期の津藩の儒者齋藤拙堂が著した紀行文です。旅は、安政7年(1860)旧暦3月4日から35日間にわたって紀伊半島を一周した、当時としては大旅行でした。その間、64歳の拙堂は精力的に当地の文人と交流し、各地の名勝を探り、それを当代随一とされた漢文で表して、今なお読む者を飽きさせません。たとえば、古座川と熊野川の舟遊の段などは、その最たるもの。次々に現れる自然の造形を、漢文的な語彙と教養を駆使して縦横に描き、老いてなお旺盛な観察力と、表現への意欲を強く印象づけます。つまり、この紀行の魅力の第一は、先に出版した『月瀬記勝』と同様に、齋藤拙堂の文にあるといえます。と同時に、土地土地の有り様を鮮やかに記録する拙堂の明晰な筆は、私たちを一世紀半前の南海の旅へといざないます。各地でもてなしを受けて悠々と酔筆を揮いつつも、拙堂の目は南紀の風土・文物に広く及び、要所要所で簡潔にそれを記して、当時の紀伊半島の自然と生活を髣髴とさせます。加えて、熊野三山への参詣道(田辺からは大辺路)をほぼ忠実にたどった行程も、かつての熊野古道の旅の記録として、興味深いものとなっています。
 本書には、「南游志」およびその付録の漢詩30編を、多数の注釈を施しつつ、全編読み下して収録しています。また、主要な旅のポイントには地図が参照できる外部リンクを施して、江戸の旅の追体験を容易にしています。

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