新刊書籍

幕末の天才青年儒医、田中金峰が残した破格の地誌

[大阪繁昌詩]

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――あの時分、われわれの理想としていちばん読んだのは、『大阪新繁昌詩』というのであった。大阪で名を知られた田中とかいうお医者さんの息子が、十九で早死したのを悲しんで、亡児の漢文と詩とをのせて出したのが、この本であった。筆の格律が高いだけでなく、若くて名をなしたというので、大変若いものの心を誘ったものであった。――

(柳田國男『故郷七十年』)

 『大阪繁昌詩』は幕末の文久2年(1862)に19歳の若さで夭逝した大阪の儒医田中金峰が残した地誌的な詩文集です。16・7の時に書かれたというこの書は、漢詩と漢文で大阪の名所や歳時を描くだけでなく、和漢の文献の引用や事物の異名、著名詩人の詩などを数多く掲載し、さながら書誌学・漢学のカタログの様相を呈しています。そして若くして驚くべき学才を示した金峰は、その後半世紀以上に渡って「幕末大阪の天才詩人」として記憶されてきました。上の柳田國男の証言は、明治の若者にとっても前代の金峰の活躍が心引かれるものであったことを教えています。
 本書では『大阪繁昌詩』上中下三巻を全編読み下して収録し、句読点・ルビ・段落などで読みやすく文章を整えるとともに、用語はもちろん、引用文献や漢詩にも多数の注を施して、江戸漢学の末期にこの青年儒医が蓄積していた膨大な教養を実感できるよう配慮しています。名所図会などとはまた違った視点からの江戸の大阪巡りをお楽しみください。

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